ひとり言日記

ひとり言をつぶやいています^^

初めまして

今日、文楽を観に行きました。

「傾城恋飛脚」の「新口村の段」です。

 

人形が俯いたり、肩を震わしたり。

仕草でやるせなさ・切なさを感じ取り、こちらも感情を揺り動かされます。

人形の表情は変わらないのに、なぜか観ている間に表情豊かに感じます。

 

この段は、公金を横領した飛脚・忠兵衛が恋人の遊女梅川を連れて、新口にいる父親に会いに逃げて来た場面でした。

老いた父親の、罪人の息子を突き出さないといけない、そうでないと義理が立たない、世間に顔向けができない、でも我が子への情ゆえに突き出せないという揺れ動く心が、じっくり時間を使って演じられるのですが、まったく飽きませんでした。

息子への思い、また自分の目の前で、我が子とその恋人が捕まって引っ立てられるのを見たくないと心情を吐露します。自分の家族が手荒く引っ立てられていく惨めな姿を見るのは辛いよね。

最後、少しでも少しでも逃げ延びて欲しいとお金を渡し抜け道を教え見送るシーンでこの段は終わります。

親の、どうしてこうなったんやというやるせなさ・辛さ、子への愛情を感じました。

観て良かったです。